フリーランスのSNS運用。運用の目的を明確にした正しいSNSの使い方を解説
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フリ転編集部 黒子

Webライター兼Webディレクター。新聞記者を経て、HR領域のWebメディアのディレクションに15年以上携わる。現在は副業としてさまざまなWebメディアのライティング、及びディレクションに関わる

SNSは今やビジネスにおいても欠かせないツールになりました。フリーランスとして独立したい、フリーランスの駆け出しという方の中には、フリーランスとして活躍するためにはSNSは必ず使わなければならないと思っている方もいるのではないでしょうか。今回はそんな方に向けて、そもそもフリーランスにSNSは必要なのか、またフリーランスならではのSNSの活用法、使用する前に考えてほしい点などをお伝えします。

フリーランスとして活躍したい方の中には、SNSの活用が不可欠と考えている方もいるでしょう。しかしSNS運用には圧倒的な時間が必要な割に、それに見合うリターンが得られない場合もあります。メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、SNSを活用するかどうか検討しましょう。

フリーランスのSNS活用は慎重に

フリーランスにとってSNSは必要不可欠なツールという情報もたくさんありますが、実はデメリットもあります。運用に時間をかけても仕事が確実に得られるわけではありません。また、中途半端な情報を発信してしまうと、フリーランスとしての専門性やスキルレベルに対する信頼が薄れる可能性もあります。さらに、特に匿名のSNSの場合は自分の投稿が本意と異なる意味で受けとられてしまい、ネガティブなコメントなどが届いてしまうというようなこともあります。それ自体にひとつひとつ対応する必要はありませんが、ネガティブな反応があると、どうしても気持ちの面でマイナスな影響を受けてしまうでしょう。こういった理由からSNSの活用には、ある程度の覚悟が必要です。SNS運用の目的を明確にして、そのためにSNS以外の方法はないのかを慎重に考えることをおすすめします。

フリーランスのためのSNS活用の目的

案件獲得につなげる、実績をアピールする、人脈を広げるなど、SNSはさまざまな活用の仕方があります。日常を伝えるようなプライベートのSNSとは分けて、フリーランスとして使う目的を明確にしたうえで活用しましょう。

情報発信によるブランディング

SNSはフリーランスの“名刺代わり”に使えるツールです。自分の得意分野や過去の実績、かかわるジャンルの情報発信などを通して自分をブランディングできます。クリエイターの場合、これまでの制作物を見える形で発信することができるので、SNSをアピールの場として使えるでしょう。

DMを使った案件獲得へのアプローチ

SNSで案件獲得をするために、仕事を募集していると思われる人にDM(ダイレクト・メッセージ)を送る方法があります。自分が得意な分野などのキーワードで検索して、メッセージを送ります。その際は、自分ができることや単価なども明記するのがおすすめです。DMで返信がくる確率は高くないので、具体的に業務イメージを持ってもらい、相手が発注の判断をしやすくするのがポイントです。

投稿によるポートフォリオの作成

これまでの実績や制作物を投稿することで、SNS自体をポートフォリオとして活用できます。実績を漏れなく投稿しておけば、新たにポートフォリオを用意する必要もなくなります。そして手渡しをする紙の名刺に、SNSアカウントのリンクをポートフォリオとして記載しておくこともできます。ただしSNSはクローズドのグループ以外は、世の中にオープンになる場なので、実績を投稿する際はクライアントの秘密保持契約など、公開が問題ないか確認のうえ投稿しましょう。

コミュニティへの参加による人脈形成

SNSを通して、フリーランス同士や自分がかかわる業界の人たちのコミュニティを見つけることもできます。SNS上で運営されていて、その中でメッセージのやり取りやオンラインイベントに参加できるものもあります。興味のあるキーワードで検索すると、同じテーマに関心のある人とつながることができるでしょう。

CHECK

SNSで情報発信することで、自分のブランディングができる
SNSのDMを活用して案件獲得につなげることもできる
SNSの投稿をポートフォリオとしての活用することや、人脈づくりもできる

フリーランスのための各種SNSの特徴

今や、たくさんのSNSがあり、すべてを網羅するのは難しいこと。ユーザー数や投稿の方法、使いやすさなどそれぞれ異なるので、自分に合ったサービスを選びましょう。

トレンドの情報発信には(X)Twitter

Twitter(X)は、日本国内のユーザーが特に多いSNSです。140字以内という短い文章の投稿をサクサクと読み進めるSNSなので、最新の情報や自分の専門性を分かりやすいテキストにまとめて投稿するのにマッチします。また、仕事の募集を投稿している人も探しやすいので案件を探す際にも活用できます。

写真や動画など視覚的なコンテンツにはInstagram

Instagramは画像がメインのSNSです。クリエイターであれば、制作物の写真や動画をそのまま載せればアピールになります。1つの投稿で複数枚の画像を掲載できるので、ジャンルごとにまとめる、1度にたくさんの実績を伝えるなどの工夫ができ、ポートフォリオとしても活用できます。クリエイター以外の人は実績を伝える画像を作成して投稿しましょう。

共通の友人など人脈の形成にはFacebook

Facebookは基本的には実名で利用するため、ビジネス上のつながりが欲しい時はおすすめです。Facebookにはクローズドで使えるグループ機能があり、これを活用して運営されているコミュニティがあります。特定の興味関心の人たちとつながることができるので活用してみてください。フリーランス仲間のグループや、フリーランスとしてかかわりたいジャンルのグループを探してみましょう。

テキストによるコンテンツマーケティングにはnote

noteは文章をメインとした記事コンテンツを手軽に発信・共有できるSNSです。文章を書くのが得意な方や、ライターとして活動している方は特に使いたいサービスです。ある程度の分量の文章を書く必要があり、読み手にいかに有用な情報を提供できるかがポイントです。

解像度の高いノウハウの開示にはYouTube

You Tubeは動画で情報を伝えられます。フリーランスの使い方としてはノウハウ提供がおすすめ。自分で解説する動画を投稿すれば、人となりが伝わり親近感や信頼感にもつながるでしょう。スマホで撮影した動画でも簡単に投稿できます。文章や画像を作るのが難しい方はYou Tubeを活用してみてください。

SNS活用は職種と相性が良いSNSに絞り時間をかけ過ぎすぎない

デザイナーであれば制作物を画像で投稿できるInstagramとの相性が良いなど、職種によってマッチするSNSは異なります。たくさんのSNSサービスをすべて活用するのは難しいので、自分の職種に合うのはどれかを見極めてください。また、SNSを活用しなければフリーランスとして活動できないわけではありませんので、使うSNSを絞り、運用にあまり時間をかけ過ぎないことをおすすめします。

CHECK

・SNSサービスはたくさんあるので、すべてを網羅的に使うのは難しい
・テキストメインか画像や動画メインかによって、マッチする職種が異なる
・自分に合ったものに絞って時間をかけ過ぎないことが重要

フリーランスのSNS運用のステップ

使用するSNSを決めた後、より効果的にSNSを運用する方法をお伝えします。投稿内容はもちろん、そのほかにも整えておかなければならない項目や準備すべき点があります。今のご自身の時間的なキャパの中でしっかり運用できるかどうか検討してみましょう。

プロフィールを整える

SNS活用のもっとも重要な個所と言えるのがプロフィールです。どのSNSにもプロフィールがあり、投稿に興味を持った人が必ず見る部分です。自分の専門分野、提供できるサービス、これまでの経歴と実績など、クライアントが必要とする情報を記載しましょう。また、プロフィール画像も重要な個所です。顔写真がおすすめですが、難しい場合は制作物の画像や、自分が提供できることが伝わる画像などを掲載してください。そしてプロフィールには、「仕事のご依頼はこちら」という記載も忘れずに。DMや自身のホームページ、メールなどにリンクさせましょう。

ポートフォリオをまとめて掲載する

これまでの実績はぜひ掲載しましょう。通常、ポートフォリオはPPTなどにまとめますが、1つの仕事を1枚の画像にしてSNSで投稿する方法があります。デザイナーの場合、制作物の画像をそのまま投稿するのもよいですし、デザイナー以外なら案件の概要や成果を画像にして、業務内容がひと目で分かるようにするのがおすすめです。自分のアカウントに興味を持ってくれた人は、過去の投稿を見てくれる可能性も高いので、掲載できる実績は漏れなく投稿しましょう。見ている側も、アカウント内に過去の実績がまとまっていると、仕事を依頼するか判断しやすくなります。

専門性のあるコンテンツを定期的に投稿する

SNSを見る人は、自分にとって有益な情報を求めています。フリーランスとして発信する際には、自分ならではの専門性のある内容を投稿しましょう。さらに、そういった情報を定期的に発信することも大切です。「このアカウントをフォローしていれば、常に有益な情報が手に入る」と思ってもらい、アカウントのフォローにつなげ、仕事の依頼が発生した時に思い出してもらえるのが理想的です。専門的な情報を、分かりやすく伝えるのも意識したいポイント。画像や動画、イメージ図なども活用しながら説明しましょう。

ハッシュタグの運用により露出を増やす

SNSならではの機能としてハッシュタグがあります。投稿にハッシュタグをつけることで、検索で見つけてもらいやすくなるのぜひ活用しましょう。自分の投稿やアカウントに関連するキーワードは広めに設定してください。そうすることで検索結果に表示されることが増え、自分のスキルや得意分野に関心のある人に見てもらえる可能性が高まるでしょう。

発信にかかる手間や時間と比べたリターンを考えてSNSを活用する

当然ながら、SNSを活用すれば必ず案件が獲得できるというわけではありません。SNSで仕事をもらえるようになるには、しっかりとアカウント運用をしなければなりません。投稿内容はもちろん、画像を用意するなどの見せ方、投稿頻度、フォロワー獲得など、かなりの工数をかけてアカウントを育てることに加え、DMなどを通じたこちらからの積極的なアプローチも必要になります。

フリーランスとして活躍するためには、最新情報のインプットなど自分のスキルアップも欠かせません。また、案件獲得においては、エージェントサービスの活用など、SNS以外にも効率的な方法があります。SNSを使いたいと考えている方は、発信や運用にかかる手間や時間と、そこで得られるリターンの大きさを冷静に考えることをおすすめします。

CHECK

プロフィールやポートフォリオを整えるのはSNS運用の欠かせないポイント
専門性のある内容やハッシュタグもしっかり準備しなければならない点
SNS運用に大きな工数をかけるだけのリターンがあるか冷静に検討する

フリーランスがSNSを活用する目的は案件獲得や人脈形成などありますが、たとえば案件獲得はエージェントサービス、人脈形成はコミュニティなど、SNS以外にも方法があります。SNS運用は大きな工数が必要になりますが、それだけの成果が約束されているわけではありません。中途半端に運用を始めると、信頼の面で逆効果ということもあり得ます。フリーランスとして活躍するために、SNSが本当に必要かどうかしっかり検討することをおすすめします。

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