フリ転編集部 黒子
Webライター兼Webディレクター。新聞記者を経て、HR領域のWebメディアのディレクションに15年以上携わる。現在は副業としてさまざまなWebメディアのライティング、及びディレクションに関わる
今回は、フリーランスとして独立したい、またフリーランスの駆け出しという方向けに、フリーランス同士の交流会の必要性や参加するメリット、交流会の探し方、参加する際の注意点などをお伝えします。
フリーランスとして活躍したい方には交流会に参加することをおすすめします。フリーランス同士のネットワークができるほか、最新の情報収集や案件獲得につながることも期待できます。参加する目的を明確にして有効に活用しましょう。
目次
フリーランスは積極的に外に出て、人とのご縁を作りにいくべき
フリーランスの業務は在宅のものが大半です。一部の企業常駐型のフリーランス以外は、基本的には家で1人で作業を進めることになるので、外部の人との交流の機会は少ないでしょう。会社員のように組織に所属しているわけではないので、「隣の席のメンバーにちょっと話しかける」というようなコミュニケーションはありません。
こういう状況が続くと、モチベーションの維持や業界の最新情報を入手することが難しくなります。そんな時の打開策として活用したいのがフリーランス同士の交流会です。新たな人との縁を作るために自分から行動しましょう。
フリーランス交流会は名刺交換や情報交換を対面・オンラインで実施
フリーランスや個人事業主を対象とした異業種交流のイベントはさまざま開催されています。東京、大阪、名古屋などの主要都市では対面式の交流会が多いほか、最近はオンライン開催も増えています。参加費は2,000円前後のものが大半で、参加者同士の名刺交換や情報交換が目的の場合はほとんどです。
CHECK
在宅のフリーランスは、人との新たなつながりを作る機会がほとんどない
モチベーション維持や情報収集のために活用できるのがフリーランス同士の交流会
名刺交換や情報交換を目的にした交流会が多いので有効に活用する
交流会に参加するメリットや目的
フリーランス交流会に参加するメリットはたくさんあります。孤独感を感じている、フリーランスならではの悩みや不安がある、フリーランスとしてもっとスキルアップしていきたいという方はぜひ積極的に参加してみてください。
孤独になりがちなフリーランスが同じ立場の人々との人脈形成
在宅のフリーランスは人とのコミュニケーションが極端に少ないため、孤独になりがちです。自分で人と交流する機会を作らなければ、誰とも話さずに日々が過ぎることもしばしば。フリーランス同士の交流会には同じ状況の人たちが集まるため、孤独な気持ちを理解し合いながら人脈を形成できます。同じようにがんばっている仲間がいるから自分もがんばろうというモチベーションにもなるでしょう。
業界の最新情報や仕事のノウハウなどを交換する情報交換
フリーランスは、自分がかかわっている業界や職種の情報収集にかたよりがちになります。いろんな業務に取り組んでいる人たちと交流することで、自分1人では集められない業界の最新情報が得られるでしょう。実際にその業界で働いている人たちなので、Web上では集められない「生の情報」に触れられます。また、1人で仕事を進めるフリーランスならではの仕事のノウハウも共有できます。仕事の進め方で悩んでいることがあれば解決できることもたくさんあるでしょう。
他のフリーランスから仕事を紹介や直接仕事の受注などの仕事獲得の機会
案件を紹介してもらえるメリットもあります。実際に会って話ができるので、こちらからアピールすることもできます。参加している人から、いい仕事の探し方を教えてもらうことや、その人から直接仕事を受けられることもあります。すぐの案件紹介につながらなくても、のちのち一緒に仕事をする人脈もできるでしょう。
他の参加者の経験談を聞くことによるスキルアップとモチベーション向上
ほかのフリーランスの人たちがどんな仕事を受けているのかなど実際の経験談を聞くことで、モチベーションアップにつながります。自分と同じような業務をやっている人がどんなふうに仕事の幅を広げているのか、より高単価の案件をどうやって獲得しているのかなどノウハウを知ることができるでしょう。
孤独感の解消や確定申告や単価設定など具体的な悩みの共有と解決
確定申告や単価設定などフリーランスならではの悩みを相談できる相手がいないフリーランスも多いでしょう。交流会ではこういった悩みも相談・解決できます。便利なツールや方法、苦労した点などを共有し合いましょう。Web上にもさまざまなノウハウはありますが、やはり実際に取り組んでいる人の声は貴重な情報です。何かあった時に相談できる仲間ができるのも交流会参加の大きなメリットです。
CHECK
フリーランス交流会に参加するメリットは人脈形成や情報交換
刺激を受けることでモチベーションアップやスキルアップにつながる
交流会での縁が仕事の獲得につながる可能性もあるので積極的に活用する
フリーランス交流会の探し方
交流会に参加したいと思ったら、自分に合うイベントを探してみましょう。イベント告知サイトやSNS、コワーキングスペース、コミュニティを活用した探し方を紹介します。
主な交流会イベント確認サイトから探す
フリーランス交流会に限らず、イベント情報を集めているサイトがあります。イベント告知に特化しているので、テーマや日程、キーワードなどから検索しやすいでしょう。
こくちーずプロ
73万人以上が利用するイベント集客プラットフォームです。「フリーランス交流会イベント特集」という特集もあり、こくちーずプロ内で募集されている交流会が選びやすくなっています。
ATTENTION
Meetup
誰でも無料で利用できるプラットフォームで、毎日何かしらのイベントが開催されています。フリーランス交流会の検索には「キャリア&ビジネス」がおすすめです。
ATTENTION
Doomo(ドーモ)
東京を中心にテーマ型のビジネス交流会を開催しています。「フリーランス交流会 個人事業主・自営業者の交流イベント」も定期的に開催されています。
ATTENTION
Peatix
誰でも簡単にイベント管理できるサービスです。ビジネスのほか、エンタメ・ライフスタイルなど15,000以上のイベントが掲載されていて、フリーランス向けのイベントも多数告知されています。
ATTENTION
connpass
エンジニアをつなぐIT勉強会支援プラットフォーム。フリーランスエンジニアに特におすすめで、ITの知識や技術が学べる勉強会や交流会が多く開催されています。
ATTENTION
TechPLAY
IT系のイベント、勉強会、交流会、カンファレンスなどの情報が掲載されています。「技術キーワード」「タグ」「エリア」「スケジュール」の条件で興味のあるイベントが探せます。
ATTENTION
Doorkeeper(ドアキーパー)
イベント運営に加えてコミュニティ管理もできるサービスです。イベント終了後に会員同士がつながれるコミュニティもあります。関心のあるキーワードと日程からイベント検索できます。
ATTENTION
FacebookグループやX(旧Twitter)でのSNS告知から探す
SNSで探す方法もあります。「フリーランス」「交流会」などのキーワードで検索してみましょう。会社や団体が主催しているものもあれば、個人で開催しているものもあります。SNSで検索すると、交流会の情報だけでなく、フリーランス向けのサービスを提供している会社や、フリーランス個人の情報を得ることもできます。サービス提供会社や業界の著名人をフォローして、最新の交流会情報を見逃さないようにしておきましょう。
コワーキングスペースでのリアルイベントを探す
コワーキングスペースが交流会を主催していることもあります。コワーキングスペースの場合は会場があるため基本的にはリアル開催となります。対面でのコミュニケーションの機会を探している方には特におすすめです。コワーキングスペースの場合、普段そこを利用している人の参加も多いので、普段なかなか出会えないような多様な業界の人とのつながりが作れるでしょう。
フリーランスコミュニティから探す
職種が絞られたものや、仕事のマッチングサービスと一体になったものなど、フリーランス向けのコミュニティがさまざまな交流会を開催しています。案件紹介がセットになっているイベントもあるので、案件獲得を目的としている方は注目です。
Workship LAB
フリーランス・副業向けマッチングサービス「Workship」が運営する完全招待制のフリーランス・副業コミュニティです。参加は無料で、フリーランスならではの悩みやノウハウを会員同士で共有できます。
ATTENTION
フリーランス協会
自分の名前で仕事をしたい人のためのインフラ&コミュニティ。国内最大級のフリーランスネットワークです。フリーランス向けのさまざまなノウハウが提供されているほか、イベントも定期的に開催されています。
ATTENTION
新しい働き方LAB
大手クラウドソーシングサービスのランサーズが運営するフリーランスコミュニティ。全国各地のコワーキングスペースを拠点として、「つながり」「気づき」「学び」の場が提供されています。
ATTENTION
FleelanceNow
5,000人以上が所属する日本最大級の実名制フリーランスコミュニティ。「仕事とつながる、仲間とつながる」というビジョンのもと運営されています。クローズドのFacebookグループにてフリーランス同士がやり取りしています。
ATTENTION
Home Worker’s Community
クリエイターやエンジニアの活動をサポートするサービスを提供しています。人脈構築サポートとして、募集人数が限られたイベントや勉強会が開催されています。
ATTENTION
CHECK
交流会はイベント告知サイトやSNS、コワーキングスペース、コミュニティを活用して探すテーマや日程から探したい場合はイベント告知サイトを、幅広く探したいならSNSを活用
コワーキングスペースは広い業界とのつながりが、コミュニティはクローズドのつながりが期待できる
詐欺紛いの業者主催の「営業目的」の交流会や詐欺に注意
フリーランスの交流会はさまざまなメリットがある一方で注意点もあります。詐欺紛いの勧誘や悪徳商法の業者が主催している場合もあるので、主催者が信頼できる会社・人なのか、連絡先が明記されているかなどを確認しましょう。あわせて、参加条件や参加ルールもチェックしましょう。勧誘などの目的で参加できないようにルールが明文化されていると安心です。過去に開催されたイベントの感想や口コミなども参考になります。
「有意義な交流会イベント」の見極め方
貴重な時間を使って交流会イベントに参加するので、人脈の広がりやスキルアップにつながるなど、メリットが大きいものを見極めましょう。「せっかく参加したのに得るものがなかった…」とならないように、イベント選びも大切なポイントです。
業界の有名人がフリーランス向けにイベントを主催している
自分が活躍したいと思っている業界で実績を上げている人や、こういうふうに活躍したいと思える人など、有名人が開催しているイベントは安心して参加できますし、インプットも大きいでしょう。自分の価値観に近い人も集まってくるので、参加者同士のつながりも期待できます。
地元の経営者がイベントを主催している
地元の経営者が主催するイベントもおすすめです。フリーランスとして活躍するために、人と人とのつながりはとても重要です。地元であれば1つの案件から次の案件につながる可能性の高いため、地元で開催されるイベントはチェックしましょう。
職種などが限定された目的が明確なイベント
職種や業界などが限定されていて自分の得意領域ややっていきたいジャンルにマッチしたイベントは、そこに関心のある人だけが参加するのでより深い情報が得られます。ピンポイントのイベントがあれば逃さずに参加しましょう。
開催実績が豊富にありSNSなどでの評価が良い運営者のイベント
過去に開催したイベントを調べるのも大切です。そのイベントの感想や口コミを見て、評価が高い運営者が主催している場合は安心して参加できます。感想では、実際にどんな内容のイベントで、どんな参加者が集まっているかも分かるので交流会の様子もイメージできるでしょう。
CHECK
交流会の主催者が信頼できる会社・人なのか、連絡先が明記されているかなどを確認
業界の有名人や地元の経営者が主催する交流会がおすすめ
職種が限定されたもの、SNSの評価が高いイベントも要チェック
交流会に向けた準備や心構え
時間を割いて参加する交流会を、より有意義なものにするために事前の準備は欠かせません。交流会の必須アイテムである名刺も、参加するイベントによってどんな情報を載せるかなど工夫できます。このほか、参加した際の動き方やアフターフォローもコツがあります。
自己紹介に必要な名刺やポートフォリオを準備する
交流会に参加する大きな目的が人脈作り。それに欠かせないのが名刺です。相手の印象に残るこだわったデザインにすることや、自分の得意分野を書いておくと、名刺を渡した際の話題作りもできます。ただし、交流会はビジネスの場と違い不特定多数の人が集まるので、電話番号などは省き、自分のHPやメールアドレス、SNSのアカウントを入れるのがおすすめです。また、名刺にポートフォリオに誘導するQRコードを載せるのもよいでしょう。そのためにも交流会前にはポートフォリオもしっかり準備しておいてください。
自分の専門分野や提供できるサービスを簡潔に説明できるようにする
限られた交流会の時間で、できるだけたくさんの人と話すためにも、自分の得意なジャンルや提供できるサービスは簡潔に伝えられるよう準備しておきましょう。相手に「この人はこれができる人」と覚えて帰ってもらえるのがベストです。
明確な目的意識をもとに参加する交流会イベントを探す
貴重な時間を使って参加する交流会なので、はっきりとした目的意識を持ってイベントを探しましょう。なんとなく興味があるから、ほかの人も行ってるから、という曖昧な意識だと、せっかく行ったのに得るものがなかったということになってしまうでしょう。たとえば「この業界の人とのつながりを作る」「フリーランスとして自分の1歩先をいく人の話を聞く」など、目的を整理して参加してください。
当日は積極的に自己紹介や名刺交換に自分から動く
交流会で初対面の人に自分から話しかけるのは勇気がいることですが、ほかの参加者もつながりを求めて来ているので遠慮は必要ありません。むしろ相手も話しかけてくれるのを待っているので、積極的に自己紹介や名刺交換をしましょう。何度か交流会に参加するうちに自分から話しかけることにも慣れていくので、場数を踏むことも大切です。
話すだけではなく他の参加者の話もとにかく聞きに行く
名刺交換だけで終わらずに、相手がどんな仕事をしているのか、どうやって案件を獲得しているかなど、気になることはどんどん聞いてみましょう。自分から聞くことで相手も興味を持ってくれて、自分のアピールもしやすくなります。また、対話することで相手の印象に残り、仕事の話がきた時などに思い出してもらえるでしょう。
参加後のフォローとして気になった人にはお礼メールを欠かさず送る
交流会後のアフターフォローはとても重要です。お礼メールを送るかどうかが、その後のつながりに大きく影響します。お礼メールはぜひ個別の文面を作成して翌日には送りましょう。誰にでも通用する文面だと、相手は一斉配信していることが分かってしまいます。交流会で話したことに触れながらひとりひとりに丁寧に送りましょう。
フリーランス交流会で盛り上がる共通の話題
交流会でどんな話をすればよいか迷う方もいるでしょう。以下の話題は、フリーランスの多くが気になるテーマです。話すことに迷ったらぜひこれらを参考にしてみてください。
- 仕事の獲得方法
- 効果的なポートフォリオの作り方
- クライアントとの良好な関係構築のコツ
- オンラインプラットフォームの活用法
- スキルアップと自己投資
- おすすめのオンライン講座や書籍
- 最新の業界トレンドや技術動向
- 資格取得の体験談や効果
- 時間管理とワークライフバランス
- 生産性を上げるためのツールや手法
- 仕事と私生活の切り分け方
- ストレス管理や健康維持の工夫
- 確定申告と財務管理
- 効率的な経費管理の方法
- 契約書作成時の注意点
- SNSを活用した自己PR方法
- 将来のキャリアプラン
- 事業拡大や法人化の検討
- 長期的なビジョンの共有
- モチベーション維持のコツ
- リモートワークでのコミュニケーション
- 効率的な働き方 など
CHECK
交流会に合わせた名刺やポートフォリオを準備して積極的に話しかける
交流会後は名刺交換した人にお礼メールを忘れずに送る
話題に困ったらフリーランスが共通して関心のあるテーマを話す
フリーランス向けの交流会はたくさん開催されています。何を目的に参加するかを明確にして、自分に合ったイベントを探してみてください。参加したらぜひ積極的に交流をはかり、つながりを広げて自分のスキルアップや案件獲得に活かしましょう。