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フリ転編集部 長井

未経験で独立したWebライター。クラウドソーシング案件から、キャリアを積むにつれエージェント案件など獲得し、3年で売上500万円を達成。SEO記事やインタビュー記事、HPやLPなどのライティングなどを主に執筆中。

フリーランスのUXデザイナーに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。

UXデザイナーの仕事は、ユーザーの行動を分析し、ワイヤーフレームやヒエラルキー、コンテンツレイアウトなどを作ることです。最近ではAI統合デザインがトレンドとなっており、クロスプラットフォームのUXも増えています。UIデザイナーになるため必須の資格はありませんが、色彩検定やウェブデザイン技能検定などを持っていると役立ちます。これからフリーランスのUIデザイナーを目指す方は、いきなり独立するのではなく、まず会社員として2年以上の経験を積んだ方が案件を獲得しやすいでしょう。また、フロントエンド開発のスキルを身に着けたり、データ分析能力を高めたりすると、市場価値が上がりより高収入を目指せます。

目次

フリーランスのUXデザイナーの仕事

フリーランスのUXデザイナーについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。

スマホやオンラインのサービスの広がりに伴い需要は増加傾向

この十数年でスマートフォンが広く普及し、様々な種類のオンラインサービスが展開されました。それにともない、UXデザイナーの需要は高まっています。すでにたくさんの案件が募集されていますが、今後もUXデザインに関する仕事の量は増えていくでしょう。

UXデザイナーの5段階モデルと仕事内容

UXの5段階モデルとは、UXを5つにわけた概念です。1つ目が戦略で、プロジェクトのベースとなります。ユーザーのニーズを掘り下げ、ビジネス目標や製品・サービスの目的を定義します。2つ目が要件で、機能要件やコンテンツ要件を定義し、プロジェクトの範囲を定めることでどこに焦点を当てるかを明確にします。

3つ目が構造で、情報アーキテクチャを設計したり、インタラクションデザインを開発したりといったことが含まれます。4つ目が骨格で、インターフェースデザインやナビゲーションデザイン、ユーザーインターフェースのレイアウトなど、いわゆるデザイナーの仕事として想像しやすい業務が多いです。5つ目が表層で、ビジュアルデザインをクリエイティブしたりタイポグラフィやイメージを考えたりといったことが含まれます。

UXデザイナーの仕事は、上記のような各段階を通じて、ユーザーが製品やサービスを利用したときに得る体験をデザインすることです。

UXデザイナーとUIデザイナー職種・業務範囲・成果物の違い

UXデザイナーとUIデザイナーは仕事内容が混同されることもありますが、実際には異なります。

UXデザイナーは、ユーザーにとってより快適で楽しい体験を作るために、ワイヤーフレームやヒエラルキー、コンテンツレイアウトなどを作ります。求められるスキルは、クリティカルシンキングやデータ分析、プロジェクトマネジメントなどです。

UIデザイナーは、製品の購入やサービスの契約を促すことを目的としており、モックアップやインタラクションデザイン、アニメーションなどを制作します。ビジュアルクリエイティブはもちろん、グラフィックデザインやタスクオリエンテッドといったスキルが必要になるでしょう。

UXデザイナーにこそ求められるスキルセット

UXデザイナーに求められるスキルは、主に3つです。1つ目は、クリティカルシンキングです。ビジネスが抱える課題を、どうすればデザインの力で解決できるかを考えなくてはなりません。課題の内容は企業や事業によって様々であるため、テンプレートの対応はできず毎回ゼロから見つけ出す必要があります。

2つ目は、データ分析です。PV数やUU、セッション数などを始め、性別や年齢といったユーザーの属性など、多様なデータを集めます。そこから「どのようなデザインが好まれているか」「何を変化させればよいか」を考えデザインを設計しなくてはなりません。

3つ目は、プロジェクトマネジメントです。UXデザイナーは全体の大枠となる部分のデザインを行い、細部の設計はUIデザイナーなどに任せます。また、ライターやフォトグラファーなどと連携することも多いため、プロジェクト全体を見ながらコミュニケーションを取り、チームとしてプロジェクトを前に進める力が求められます。

フリーランスのUXデザイナーの主な案件トレンドや業務内容

UXデザイナーとして最近トレンドとなっているのが、AI統合デザインです。ブレインストーミングをしたり調査計画を作ったりといった部分は、AIに任せるケースが増えてきました。また、最近ではクロスプラットフォームのUXが多く、今後もこのトレンドは続くと考えられます。

フリーランスと会社員のUXデザイナーの働き方や業務・案件の違い

フリーランスのUXデザイナーは、案件を受ければ受けるほど収入が増えます。会社員はどれだけ仕事をこなしても月給は一定のため、この点は大きな違いだと言えるでしょう。また、フリーランスの場合は働く場所や時間にとらわれず、自宅や旅行先で作業をしたり、土日祝日や深夜に稼働したりといったことも可能です。

CHECK

・スマホやオンラインのサービスが増え、UXデザイナーの活躍の場も広がっている
・UXデザイナーは、ワイヤーフレームやヒエラルキー、コンテンツレイアウトなどを制作する
・UXデザイナーは、クリティカルシンキングやデータ分析、プロジェクトマネジメントといったスキルが求められる

フリーランスのUXデザイナーのチャネル別案件の事例と単価感

フリーランスのUXデザイナーがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。

UXデザイナー案件をクラウドソーシングで獲得する場合

UXデザイナーの案件をクラウドソーシングで探してみると、Webサイトやスマートフォンアプリ、システムに関する案件が多数見つかります。単価は、週5日稼働で15万〜40万円程度が多いです。

UXデザイナー案件をエージェント経由で獲得する場合

UIデザイナーの案件をエージェント経由で探してみると、Webサイトやスマートフォンアプリ、システムに関する案件が多数見つかります。単価は、週5日稼働で20万〜80万円程度がメインです。

CHECK

・クラウドソーシングでもエージェント経由でも、Webサイトやスマートフォンアプリ関連の案件を見つけられる
・クラウドソーシングでは週5日稼働で15万~40万円程度の案件が多い
・エージェント経由では週5日稼働で20万~80万円程度の案件が多い

フリーランスのUXデザイナーになる道のり

フリーランスのUXデザイナーになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。

UXデザイナーになるのには特別な資格は必要はないがスキルと実務経験は必須

UXデザイナーは、必須の資格がありません。無資格でも仕事はできますが、色彩検定やウェブデザイン技能検定、UX検定などがあると役立ちます。

基本的には、資格よりもスキルと実務経験が求められます。スキルについては、上記で解説した通りです。実務経験は、少なくとも2年以上の経験がなければフリーランスとして案件を獲得するのは難しいでしょう。

未経験からUXデザイナーになる道のりは困難。まずは企業でWebデザインの実務経験から始める

未経験でフリーランスのUXデザイナーを目指している方は、まず企業で経験を積んでください。高いスキルがあっても、実際に仕事をしたことがなければ仕事が見つかりません。

また、企業に勤めていれば、デザインについて悩んだときに周りの人にすぐ相談ができます。自分よりもスキルの高い上司や先輩の仕事を身近で学べる点も、大きなメリットです。

CHECK

・資格を持っていなくても、UXデザイナーになることができる
・UXデザイナーとして案件を獲得するには、2年以上の実務経験が求められることがほとんど
・まずは会社員として経験を積み、その後独立する方法がおすすめ

フリーランスUXデザイナーの単価アップや年収を上げる方法

フリーランスUXデザイナーとしてどうすれば単価が上がるのか、具体的な方法を解説します。

フロントエンド開発の専門スキルを身につけフロントエンドエンジニアの案件を狙う

フロントエンド開発とは、ユーザーが目にする部分のソフトウェアの開発です。UXデザイナーとは「ユーザーが直接操作・閲覧する部分」に携わるという共通点があります。UXデザイナーだけでなく、プログラミングを勉強してフロントエンドエンジニアとしても仕事ができるようになることで、幅広い案件を獲れるようになり収入アップにつながります。

A/Bテストやユーザー行動分析などデータ分析とコンサルティング能力を高める

異なるデザインを用意してどちらの方がコンバージョンにつながるかなどを検証するA/Bテストや、Web上やアプリ上でのユーザーの動きについて情報を収集し分析するユーザー行動分析などに対応できるようになると、より価値の高いUXデザイナーとして活躍できます。

また、単にデザインを作るのではなくコンサルティングまでできるようになることで、より単価の高い案件への挑戦が可能です。そのためにも、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力をぜひ磨いてください。

言い値での案件獲得ができるような代表作となる実績を作って広報活動を行う

UXデザイナーとして単価交渉をするには、自身の代表作が必要です。「あのサイトを作った」「あのアプリを担当した」とクライアントにアピールできるよう、大きなプロジェクトに参加しましょう。また、営業資料を作ったり、SNSに投稿したりと、自分の実績が第三者から見てわかるようにする工夫も必要です。この場合、事前にクライアントに対し「自身のポートフォリオにのせてよいか」「SNSに投稿してよいか」と確認を忘れないでください。

CHECK

・フロントエンド開発ができるUIデザイナーは収入が上がる
・データ分析やコンサルティング能力を高めると、より単価の高い案件を獲得できる
・自身の代表作となる実績を作っていくことで、単価の高い仕事を得て年収を上げていくことができる

UXデザイナーだからこそ、特に心がけたい仕事の進め方のポイント

これからフリーランスのUXデザイナーを目指すにあたって、大切な仕事のポイントを解説します。

最新技術や動向やサービスの実体験からインプットの引き出しを増やしておく

第一線で活躍しているUIデザイナーは、常にトレンドに敏感です。現在どのようなものが流行っているのか、新しくどんな技術が生まれたのかなど、いつでも情報を集めておくようにしましょう。

また、自分自身がユーザーの立場になる機会も増やしてください。開発目線ではなくユーザー目線で様々なサービスに触れることで、「こういったデザインがよい」「こういうデザインはわかりにくい」といった実体験に基づいたインプットが増え、自身がUXデザイナーとして仕事をする際に役立ちます。

第一線で活躍するUI/UXデザイナーがスピーカーのセミナーやカンファレンスに赴く

フリーランスとして働いていると、同僚や先輩もおらず情報のキャッチアップが難しくなりがちです。だからこそ、成功しているUXデザイナーは自らセミナーやカンファレンスなどに参加し、新しい情報をインプットしています。

「直接の売上にならないから時間がもったいない」「そんなことをしているくらいなら仕事をしたい」という気持ちになるかもしれませんが、こういった場で知識を学びネットワークを広げることで、新しい仕事につながり収入アップにもつながるので、ぜひ参加してください。

インプットした知識をもとに実際に自分で自分のデジタルプロダクトを作ってみる

新しく得た知識は、どんどんアウトプットしていきましょう。クライアントの仕事で活かせるシーンがない場合は、自分でプロダクトを作ってみるのも一手です。それをポートフォリオにして営業資料として見せたりSNSに載せたりすることで、最新情報をおさえたUXデザイナーであるとアピールできます。

CHECK

・これからのUXデザイナーには常に最新情報を集めたり、ユーザーとしての体験を増やしインプットしたりといった努力が必要
・積極的にセミナーやカンファレンスに参加し、知識を得て人脈を広げることが大切
・知識をインプットしたら、自らプロダクトを作りアウトプットするよう心がける

UXデザイナーの案件市場と生成AIによる業界の変化

UXデザイナーの案件はどのような市場か、生成AIによって変化があるのかについて解説します。

UXデザイナーという案件市場の将来性。AIの発展で実装工程の中の分割的作業には価値がなくなる

AIの発展により、今や専門的な知識を有しておらずともUXデザイナーの業務をこなすことができるようになりつつあります。すでにUXデザイナーとして活躍している方であれば、リサーチや情報設計、ワイヤーフレームの作成などは、今までの何倍も速いスピードで機械的に完了させられると実感しているのではないでしょうか。これからUXデザイナーを目指す方は、こういった機械的な作業だけできるようになっても仕事を得ることは難しいでしょう。

仕事の紹介やまないUXデザイナーになるには定量化できない人間心理に向き合い仕事をする

今後も活躍できるUXデザイナーになるには、機械的に進められない部分を積極的に対応しなくてはなりません。すでに算出されたデータからわかることだけでなく、データをもとに「こういう課題があるのではないか」と推測したり、クライアントが言語化できていない部分をくみ取ってわかりやすく整理してあげたりといった技術が求められます。人間心理を理解して一歩先の仕事ができるUXデザイナーになれれば、今後も仕事を獲得し続けることができるでしょう。

CHECK

・AIの発展により、UXデザイナーの業務でも機械的な作業は誰でもできるようになっている
・これから活躍するUXデザイナーになるには、データの先にあるニーズを見つけ出すことが大切
・クライアントの課題を言語化できるUXデザイナーには、今後も多くの仕事が集まる

UXデザイナーの仕事は、戦略、要件、構造、骨格、表層の5つの要素から成り立っています。これらの業務の中で必要とされるスキルは、クリティカルシンキングやデータ分析、プロジェクトマネジメントなどです。フリーランスのUXデザイナーは会社員に比べて自由度が高く、案件を受ければ受けるほど収入を増やすことが可能です。案件の相場は、クラウドソーシングで15万〜40万、エージェント経由で20万〜80万円程となります。自身の代表作となる実績があると、営業活動がしやすく収入アップにつながるでしょう。また、AIが台頭するなかでも仕事を得られるUXデザイナーになるためには、人間心理を一歩先の仕事ができるように工夫することがおすすめです。

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