フリーランスのシナリオライターの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説
フリ転編集部 長井
未経験で独立したWebライター。クラウドソーシング案件から、キャリアを積むにつれエージェント案件など獲得し、3年で売上500万円を達成。SEO記事やインタビュー記事、HPやLPなどのライティングなどを主に執筆中。
フリーランスのシナリオライターに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。
シナリオライターは、ドラマや映画などのシナリオを書く仕事です。年収の相場は300~500万円程度ですが、売れっ子になると1000万円以上稼げることもあります。シナリオライターになるには、コンクールで入賞したり、制作会社で働いたりといった方法があります。シナリオライターとして成功するには、社会課題やトレンドにアンテナを張り、視聴者が今どんなことに興味を持っているのかを意識しなくてはなりません。また、クライアントの意向をくみ取るなどビジネスマンとしてのスキルも求められるでしょう。
目次
フリーランスのシナリオライターの仕事
フリーランスのシナリオライターについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。
シナリオライターの活躍の場自体はメディアの多様化により幅が広がる
かつて、シナリオライターの仕事といえばドラマや映画がメインでした。しかし、最近では配信サイトが流行していることもあり、各サイトでのオリジナル作品のシナリオライターが多く求められています。また、YouTubeやTikTokといったプラットフォームでも、シナリオのある動画を配信する企業が増えました。こういったメディアの多様化により、案件の幅が広がっています。
シナリオライターの仕事内容や年収相場
シナリオライターの年収の相場は、300~500万円です。経歴や実績などによって差は生まれ、売れっ子になれば1000万円以上を稼ぐこともできます。収入のメインはシナリオの原稿料ですが、自分の手掛けた作品がBlu-rayなどになったタイミングで、二次使用料が払われることもあります。
フリーランスのシナリオライターの主な案件トレンドや業務内容
シナリオライターの業務は、映画やドラマ、配信作品などのシナリオを執筆することです。ディレクターやプロデューサーと企画について相談し、原稿を書き上げます。また、漫画や小説などの原作をもとに、動画作品としての原稿を書くケースもあります。
最近のトレンドとして、NetflixやAmazon Primeなどの動画配信サイトが興隆しています。オリジナル作品が大量に作られているため、それに伴いシナリオの書き手も多数求められているのが現状です。また、ゲームシナリオやアニメシナリオの需要も増加傾向です。
フリーランスと会社員のシナリオライターの違い
フリーランスのシナリオライターのメリットは、自分で仕事を選べることです。「ゲームをやらないのにゲームシナリオにアサインされた」「恋愛ドラマが書きたいのにミステリの仕事ばかり」といったミスマッチを避け、自分が本当にやりたいと思ったものを書くことができます。
また、期日に間に合えばいつどこでシナリオを書いてもよいので、自由なライフスタイルを確立できます。名前が売れれば単価も上がるため、会社員より高い収入を得ることもできるでしょう。
CHECK
シナリオライターはドラマや映画、配信サイトのオリジナル作品などのシナリオを書くこと
昔はテレビドラマや映画がメインだったが、最近では配信サイトやゲームなどの案件も増えている
フリーランスのシナリオライターは、自分で仕事を選べ、自由な働き方ができる点がメリット
フリーランスのシナリオライターのチャネル別案件の事例と単価感
フリーランスのシナリオライターがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。
シナリオライター案件をクラウドソーシングで獲得する場合
クラウドソーシングでは、基本的にYouTube動画のシナリオに関する案件がメインとなっています。1本5000字程度で、5000円程度が目安です。シナリオの仕事をした実績がなくとも、採用されやすい点がメリットでしょう。
シナリオライター案件をエージェント経由で獲得する場合
エージェントに登録して案件を得る場合、テレビドラマや映画、動画配信サイトなどの仕事を得ることができます。プロとして活動するレベルになると、30分のテレビドラマ1本で20万~100万円が相場となります。知名度が上がればもっと報酬もより高額になりますが、無名時代は深夜ドラマの1話を数万円で依頼されるケースも珍しくありません。
CHECK
クラウドソーシングでは経験を問われない代わりに低単価の案件が多い
エージェント経由の案件では、30分のテレビドラマ1本で20万円~が相場である
実績を積み知名度を上げることで、単価が上がっていく
フリーランスのシナリオライターになるには
フリーランスのシナリオライターになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。
テレビ局などが主催するコンペやコンクールに応募する
年間に何度も、シナリオの新人賞が主催されています。特に大きいのは、フジテレビの「ヤングシナリオ新人賞」やNHKの「創作テレビドラマ大賞」などです。これらに入賞することで、ディレクターとのつながりができ、仕事をもらえるようになります。ただし、ほとんどの場合はじめは脚本協力のような形で、自分で一話を書ききることはありません。実践を積んでいき、だんだんと任される範囲が大きくなります。
シナリオライターとして制作会社で働く
テレビ局や制作会社で、会社員のシナリオライターとして働くルートもあります。テレビ局は就職のハードルが高いですが、制作会社は比較的かんたんに入社できるケースもあります。自分の書いたシナリオの作品が視聴率をとれるようになり独立してフリーランスのシナリオライターに転身する人もいます。
フリーランスのシナリオライターになるにはまず専門学校で必要知識を学ぶ
ゼロからフリーランスのシナリオライターを目指す方には、シナリオの学校に通うことがおすすめです。専門学校やカルチャースクールなど様々な選択肢があるので、通学スタイルや費用など、無理のない範囲で検討しましょう。
学校では基本を教えてもらえ、添削もしてもらえるので、メリットは大きいです。しかし実際には、独学で学びコンクールに入賞してデビューするケースも多いです。まずは本や動画などを活用してシナリオについて学び、プロに教わりたいと感じた方はぜひ入学を検討してみてください。
フリーランスシナリオライターの単価アップは動画配信サービスとゲーム業界へ挑戦
テレビドラマなどに比べると、NetflixやAmazon Primeなどの動画配信サービスが制作するオリジナル作品の方が、シナリオの単価が高い傾向にあります。こういった媒体では未経験の方の募集がほとんどないため、まずは他の媒体で経験を積み、新たにチャレンジする流れがおすすめです。
また、ゲーム業界でもシナリオライターが求められています。こちらは未経験での募集も多少はありますが、実務経験を積んだうえで応募した方がより高単価を目指せるでしょう。
CHECK
シナリオライターとしてデビューする方法は、コンクールでの入賞が王道
シナリオライターとして制作会社で働き、フリーランスとして独立するルートもある
シナリオの専門学校に通って基礎を身につけるケースもあれば、独学で学びデビューする人もいる
シナリオライターだからこそ、心がけたい仕事の進め方のポイント
これからフリーランスのシナリオライターを目指すにあたり、大切な仕事のポイントを解説します。
物語の表現力と発想の源泉となる引き出しを増やせる生活を送る
シナリオライターには、物語を魅力的に見せるための表現力が必要です。これは自分で考えて身につくものではなく、優れた作品に触れることで伸ばせる知識であるため、多くの作品を視聴することが必要になります。
また、新人のシナリオライターには新しい発想が求められるため、様々な経験や作品の視聴を通じて、発想力を鍛えることも重要です。新しいことにチャレンジしたり、日常の生活の中にも新たな発見がないか探したりと、常に引き出しを増やす努力をしましょう。
ターゲットのニーズを理解するために社会のトレンドや問題にもアンテナをはる
自分の作品を観る方に「面白い」と思ってもらうには、視聴者がどんな社会で生きているかを把握しなくてはなりません。その時のトレンドや社会課題など、常に情報を仕入れてアンテナをはりましょう。
クライアントの意向を汲み取るビジネス理解力も鍛えておく
相当な大物でない限り、シナリオライターが一人で物語を考えることはありません。プロデューサーの意向をくみ取ったり、予算の範囲で収まるようにしたりといった努力が必要です。こまめに連絡を取り、相手の意向をしっかり理解するといったビジネスマンとしての能力も求められます。
案件獲得のためにも業務だけでなく自主制作の実績に作る
なかなかコンクールに通らない方は、自主制作で実績を作るのも一手です。ポートフォリオとして出せるコンテンツがあると、それをもとに評価されるチャンスがあります。大規模な予算をかける必要はないので、自分の強みややりたいジャンルが明確になるシナリオを書きましょう。
CHECK
日ごろから新しいチャレンジに取り組むなど、自分の引き出しを増やし続ける努力が必要・社会問題やトレンドに関心を寄せ、視聴者が何に興味を持っているか把握しなくてはならない
クリエイターとしての能力だけでなく、ビジネスマンとしてのスキルも求められる
シナリオライターの案件市場の将来性
シナリオライターの案件はどのような市場か、また生成AIによって変化があるのかについて解説します。
シナリオライターという案件市場の将来性。ソシャゲ業界・YouTubeに活路あり
シナリオが求められる媒体が増えているため、案件市場は明るいと言えるでしょう。特にソーシャルゲームやYouTube動画が盛り上がりを見せており、今後さらに書き手の需要が高まると予想されます。
「AI」を駆使して誰でも台本が作れてしまう時代に
AIを活用することで、誰でも簡単にシナリオを作れるようになりました。学園ものやドキュメンタリー風など、対応しているジャンルも幅広いです。AIによってハードルが下がったからこそ、誰にでも書けるありきたりな話ではなく、自分らしさが感じられオリジナリティの高い作品が求められます。
仕事の紹介やまないシナリオライターになるには「業界分析」と「キャリア戦略」
かつて、シナリオライターといえばテレビドラマが花形でしたが、今ではそうとも言い切れません。動画配信サービスの方が単価が高い傾向になり、実力のある書き手が流れています。このように流動的だからこそ、業界分析をして「どんなスキルを伸ばせばいいか?」を考え続けることが重要です。
また、場当たり的に仕事をこなすのではなく、自分がどんなキャリアを歩みたいのか計画を持つことも求められます。たとえば、ゲームのシナリオと舞台のシナリオでは求められるものも変わるので、自分がやりたいことを明確にして、その実現のために何が必要かを洗い出しましょう。
CHECK
シナリオライターは将来性のある業界で、ソーシャルゲームやYouTubeなどの媒体で需要が高まる
AIでシナリオを書けるようになりハードルが下がった分、売れるためには自分らしさを追究しなくてはならない
業界分析とキャリア戦略に注力することで、今後も活躍できるシナリオライターになれる
シナリオライターは、様々な作品のシナリオを書く仕事です。かつてはテレビドラマや映画が花形でしたが、最近のトレンドとして、動画配信サービスのオリジナル作品やゲームのシナリオに注目が集まっています。売れるシナリオライターになるためには、常に情報を集めて自分の引き出しを増やすことが大切です。最近ではAIを使って誰でもシナリオを書けるようになったので、自分らしさのあるシナリオを作れるようになることが強く求められます。