フリーランスのプログラマーの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説
フリ転編集部 長井
未経験で独立したWebライター。クラウドソーシング案件から、キャリアを積むにつれエージェント案件など獲得し、3年で売上500万円を達成。SEO記事やインタビュー記事、HPやLPなどのライティングなどを主に執筆中。
フリーランスのプログラマーに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。
プログラマーの仕事は、ITシステムやソフトウェアの開発です。具体的には、Web計や社内システム系など、主に6つに分類されます。独学でフリーランスにもなれますが、まずは企業で働き、自分より知識を持つ人のもとでしっかり学んだ方がよいでしょう。フリーランスとして独立した後は、仕事をこなすだけでなく新しい言語などを勉強し続けることが重要となります。
目次
フリーランスのプログラマーの仕事
フリーランスのプログラマーについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。
生成AIの登場により、フリーランスプログラマーの需要の増減は先読みできない
AIが登場して以降、様々な職業がAIに取って代わられると言われています。プログラマーについても「人がプログラミングをする必要がなくなる」と話す人もおり、需要が減るのではないかと言われ始めました。事実、IT大国であるアメリカでは有効求人倍率が下がり、なかなか仕事が見つけにくい状態です。
一方で、DXの推進などITを必要とするシーンは増えています。また、AIだけで完璧なプログラミングができないことも多いです。こういった状況であるため、「フリーランスプログラマーの需要は、今後増えるのか、減るのか」については、非常に先が読みにくくなっています。
プログラマーの種類と主な業務内容
プログラマーはいくつかの種類にわかれます。それぞれ業務内容が異なるので、整理して理解しましょう。
・Web系
WebサイトやWebアプリを作るプログラマーです。ユーザーから見える画面を作成するフロントエンド、サーバーなど裏側部分を作成するバックエンド、システムの全体を開発するフルスタックといった業務があります。
・組み込み、制御系
洗濯機や炊飯器など、家電製品などを作るプログラマーです。組み込みは制御用プログラムで動作させるためのシステムを開発し、制御開発は製品の動きを制御するシステムを作ります。
・社内システム系
特定の企業で、バックオフィスを担当するプログラマーです。企業によって業務内容は変わりますが、システムの保守運用やヘルプデスク、社内インフラの整備などが挙げられます。他の種類とは異なり、プログラミングの知識が必ずしも必要とされません。
・汎用系
膨大なデータを処理できる「汎用機」におけるシステムを開発するプログラマーです。銀行や保険会社といった金融系企業の基幹システムや、国税庁や年金などの政府機関で用いられる基幹システムは、汎用系に含まれます。
・オープン、オンラインサーバー系
オープン系は、パソコンを基軸としたシステム開発です。汎用機ではなくパソコンをベースとしている点が汎用系、と異なります。オンラインサーバー系は、ネット上でユーザーと接続してサービスを提供するコンピューターで、このコンピューターのプログラミングを担当します。
・通信、インフラ系
通信系は、ネットワーク機器のアクセスプログラムを開発するプログラマーです。インフラ系は、ITインフラのプログラムを作り、システムやソフトウェアを作成します。どちらも、仕様書通りに実装を進めます。
エンジニアやSEとの業務範囲の違い
ITエンジニアのことを、略称としてエンジニアと呼ぶことが多いです。ITエンジニアには20種類以上の職種があり、プログラマーやSEもここに分類されます。SEはITエンジニアの一種で、基本的にプログラマーより上流工程を担当します。要件定義や設計などを行い、そこで出来上がった仕様書に基づいてプログラマーが実装やテストを行うという流れです。
フリーランスと企業で働くプログラマーの働き方の違い
フリーランスのプログラマーは、リモートワークができる案件が多いです。エンジニアと違い顧客とのコミュニケーションなども少ないため、自宅や旅行先などで、自分のペースで仕事を進められます。また、スキルを身につければ複数の案件を同時並行で進めることも可能です。その分スケジュール管理能力は求められますが、会社員では得られない高収入を狙えるでしょう。
技術以外のスキルとして設計などの上流工程の能力や実績が今後求められる
プログラミングに関しては、これからAIに取って代わられる可能性があります。だからこそ、SEなどにクラスアップして上流工程に携わる能力が必要です。また、新しい案件を得るためには経歴がものをいうので、クライアントに自分がどんなことをしてきたかアピールする実績が求められます。
CHECK
・プログラマーは、Web系や社内システム系などいくつかの種類にわかれる
・ITエンジニアの中にSEやプログラマーといった職種があり、プログラマーは下流工程を担当する
・フリーランスの場合、会社員に比べて働く自由度が高くより高収入を目指せる
フリーランスのプログラマーのチャネル別案件の事例と単価感
フリーランスのプログラマーがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。
プログラマー案件をクラウドソーシングで獲得する場合
クラウドソーシングでプログラマーの仕事を探すと、週5日稼働で月30万~50万円ほどの案件が多く見られます。ECサイトの構築やシステム開発など、様々な種類があります。
プログラマー案件をエージェント経由で獲得する場合
エージェント経由でプログラマーの仕事を探すと、週5日稼働で月40万~100万円ほどの案件が多く見られます。ゲームプログラミングやシステムプログラミングなど、様々な種類があります。
単価が高いプログラマー案件の特徴
PythonやJavaといった需要の高い言語の案件の中には、単価の高いものもあります。また、実務経験5年以上のプログラマーしか応募できない案件も、高単価であるケースが多いです。高いセキュリティが求められる金融サービス関係の案件も、他のジャンルに比べて単価が上がります。
CHECK
・クラウドソーシングでプログラマーの仕事を探すと、相場は月30万~50万円
・エージェント経由でプログラマーの仕事を探すと、相場は月40万~100万円
・需要の高い言語を使えたり、実務経験が長かったりすると、高単価の案件に応募しやすい
フリーランスのプログラマーになる道のり
フリーランスのプログラマーになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。
プログラマーになるためには特別な資格は必要はなく未経験・独学からでも可能
プログラマーになるため、必須の資格はありません。もしスキルアップや勉強のために何か取りたいということであれば、PHP技術者認定試験やRuby技術者認定試験、ORACLE MASTERなどがおすすめです。
また、プログラマーは未経験から独学で学べます。プログラミング言語を一つ選び、小規模のソフトウェアを開発してみましょう。作っている過程でエラーが発生するので、それを解決していくことで実力が身につきます。1年半ほど毎日3~4時間勉強すれば、案件を受けられる程度のスキルを手に入れられます。
フリーランスとしてプログラマー案件のみで独立していくことはリスクがある
プログラマーの案件は豊富にありますが、今後はAIの影響で減ってしまう可能性があります。だからこそ、プログラマーだけで独立することはおすすめできません。他の職種と組み合わせることで、リスクヘッジになります。
フリーランプログラマーになるには事前に企業での実務経験とキャリアを伸ばすことが望ましい
プログラマーは未経験から独学で一人立ちできますが、可能であれば先に企業で会社員として働く方法をおすすめします。未経験でも採用している企業が多く、給料をもらいながら学ぶことができるからです。
また、最初のうちは「どう作ればいいのか」「なぜエラーが出るのか」など、悩むことも多いです。そんなときに一人で考え込まず知識豊富な先輩に相談できる環境にいた方が、より効率的効率的に学べるでしょう。
CHECK
・プログラマーになるため必須の資格はない
・未経験からでも独学でプログラミング知識を身に着けることができる
・フリーランスになる前に企業で働いた方がメリットがある
フリーランスのプログラマーから単価アップや年収を上げる方法
フリーランスプログラマーとしてどうすれば単価が上がるのか、具体的な方法を解説します。
システムエンジニアなど上位キャリアの案件を受ける
前述の通り、プログラマーとしてだけ案件を探していると、「収入が上がらない」「仕事が見つからない」といったリスクがあります。そのため、ぜひSEやPL、PMなどを目指しましょう。これらはプログラマーより上流工程を扱う職種で、AIに仕事を取られにくいです。また、平均単価もプログラマーより高いため高収入を目指せます。
プログラマーとして仕様書通りに作っていくうち、全体像が見えこういった職種の方がどんな仕事をしているかもわかるようになります。だんだん自分にはどの職種が向いているか判断できるようになるため、「〇年後にはPMになろう」など目標を持ってプログラマーの仕事をしてみてください。
生成AIやRPAなど技術革新がある分野の案件に対応できるようにする
プログラミングの案件の中でも、革新技術のある分野で案件を獲得できるようにしましょう。例えば、生成AIに携わるためにはPythonやJulia、Java Scriptといった言語が役立ちます。また、RPA開発の現場ではVBScriptやVB.NETがよく使われています。
このようにこれから伸びると思われる分野の案件に備えることで、仕事がなくなるリスクにおびえず、より高単価な仕事を狙うことが可能です。常に業界のトレンドを追いかけ、「今、何が求められているか」を把握してください。
CHECK
・年収を上げるには、プログラマーより上位のSEやPLといった職種を並行させる
・生成AIやRPAなどに対応することで、高単価の案件を狙いやすい
・業界のトレンドを追うことで、常に「どの分野に良い案件があるか」を把握できる
プログラマーだからこそ、特に心がけたい仕事の進め方のポイント
これからフリーランスのプログラマーを目指すにあたって、大切な仕事のポイントを解説します。
学習時間を常に確保できるように自分でモチベーションを管理する
プログラマーの知識は、時が経つごとに古くなってしまいます。新しい技術を学び続けなければ、自分の対応できる仕事はどんどん減ってしまいます。そのため学習時間の確保が重要ですが、フリーランスとして働いていると「仕事をこなすだけで精一杯」となってしまう方も多いです。
だからこそ、自分で自分のやる気をキープさせるモチベーション管理が必要となります。具体的には、余った時間で勉強しようとしても上手くいかないため、「毎週〇時間は勉強にあてる」と決めてください。また、「ここまでできたら○○をする」とやる気を出すためのご褒美も考えましょう。
開発だけではなく営業や折衝といったコミュニケーションを疎かにしない
エンジニアの中には、職人気質で人とのコミュニケーションが苦手な方も少なくありません。しかし、単にコードを書くだけのプログラマーはAIに仕事を取られてしまう可能性が高いでしょう。だからこそ、営業や折衝などのスキルを身につけなければなりません。
コミュニケーション能力を高めるというと「人に対して上手く話さなくてはならない」と思う方も多いですが、自分が話すことより相手の話を聞くことに注力してください。また、身近にいる「この人と話していると楽しい」と感じる方の表情や話し方を真似してみると、自分のコミュニケーション能力も上がっていきます。
常に効率化を意識し開発時間の短縮を心掛ける
会社員であれば働く時間が決まっていますが、フリーランスの場合はいつどのくらい稼働するかは基本的に自由です。そのため、同じ案件でも短い時間でこなせれば、次の案件に取り掛かれたり勉強時間を確保できたりといったメリットがあります。また、与えられたタスクを常にスピーディに終えることでクライアントからの信頼も得やすいでしょう。
だからこそ、どうすればプログラミングを効率化できるか常に考えることが大切です。作業中に「これはもっと効率化できるのでは?」と感じたらすぐに調べ、より短い時間で終わらせられるよう心がけてください。
CHECK
・仕事をこなすだけでなく常に勉強時間を確保するよう工夫する
・営業や折衝もできるようコミュニケーション能力を磨く
・効率化を意識し、開発時間が短くなる方法を常に模索する
プログラマーの案件市場と生成AIによる業界の変化
プログラマーの案件はどのような市場か、生成AIによって変化があるのかについて解説します。
プログラマーという案件市場の将来性。AIやIoT、VR関連の案件は増加する可能性
プログラマーの案件の中でも、今後伸びると思われているのがAI、IoT、VRの分野です。IoTとは「モノのインターネット」を意味し、最近ではカメラやスピーカーなどがデジタル情報家電としてインターネットにつながることが当たり前になっています。バーチャルリアリティを指すVRは、ゲームはもちろん、医療現場や旅行業界などで活用されるようになりました。
こういったこれから伸びる業界で、何がトレンドになっているか、どんな言語が使われているのかなどを知ることで、長期的に活躍し続けられるプログラマーになれます。
仕事の紹介やまないプログラマーになるには。スキルと経験からキャリアパスを広げ案件の幅を増やす
プログラマーとして経験を積みキャリアパスを広げることが、これからも仕事を得続ける大切なポイントです。プログラマーのキャリアとしては、スペシャリストとしてSEなどを目指すか、マネジメントとしてPLやPMなどになる方向性があります。
いずれにせよ、まずはプログラマーとして実力をつけることが必須なので、仕事をしながら「自分はどちらの道に進みたいか」を考えましょう。実際にSEやPMなどの仕事をしている方に相談すると、現場のリアルな話なども聞けるためおすすめです。
プログラマーは、プログラムを書いてWebアプリや社内システムなどを開発します。必須の資格はなく、未経験から独学でスキルを身に着けられます。一定年数以上の実務経験が求められる案件は、高単価が狙いやすいです。また、SEやPLなど上位キャリアの案件を受けられるようになると、年収が上がります。フリーランスの場合はより多くの案件を受けた方が多くの報酬を得られるため、開発効率を高めることが大切です。