フリーランスのフロントエンドエンジニアの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説
フリ転編集部 長井
未経験で独立したWebライター。クラウドソーシング案件から、キャリアを積むにつれエージェント案件など獲得し、3年で売上500万円を達成。SEO記事やインタビュー記事、HPやLPなどのライティングなどを主に執筆中。
フリーランスのフロントエンドエンジニアに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリにおいてユーザーが目にする画面の開発を担当します。単にコードを書けるだけでは不十分で、プレゼンテーション能力やコンサルティング能力も必要です。フロントエンドエンジニアの案件は、クラウドソーシングで探すと10〜40万円、エージェント経由で探すと30〜70万円が相場となります。未経験でも独学でスキルを習得できますが、企業に就職し3年以上の実務経験を積む方が望ましいでしょう。言語のバージョンは頻繁に変わるため、常に最新情報にキャッチアップしなくてはなりません。また、業務を効率化して学習時間を確保することも大切です。AIの台頭でコーディングは取って代わられる可能性がありますが、幅広い知識を身に着けたり、一つの分野に特化して専門性を高めたりすることで、市場価値が高くクライアントから求められるフロントエンドエンジニアでいられます。
目次
フリーランスのフロントエンドエンジニアの仕事
フリーランスのフロントエンドエンジニアについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。
フロントエンドエンジニアの主な業務内容
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリにおいてユーザーが目にする画面の開発を担当します。初めて利用するユーザーも画面を見てどこをどう操作すればよいのかがすぐわかるよう、使いやすい設計を目指して実装することが仕事です。開発の中で、HTMLやCSSといった言語を使用します。
フロントエンドエンジニアのコーダーやプログラマとの業務範囲の違い
エンジニアの仕事は、システムの全体を設計し、構築していくことです。プロジェクト全体を見ながら、設計や実装を進めます。コーダーやプログラマと混同されることもありますが、役割や業務内容が異なります。
コーダーは与えられた要件に従ってコードを実装し、見た目を整えたり機能を作ったりします。使用する言語はHTMLやCSSです。プログラマは、コンピュータープログラムを設計、開発します。フロントだけでなく、バックエンドの開発にも携わります。使用する言語はC++やC#、JavaScript、Pythonなどです。
フロントエンドエンジニアは実務以外に実装内容を提案・コンサルするスキルも今後求められる
フロントエンドエンジニアは与えられた通りに開発をするだけではなく、自らプロジェクト全体をチェックして推進していくスキルが求められます。そのため、クライアントに実装内容を提案するプレゼンテーション能力や、クライアントの課題や理想を明らかにし実現のために何が必要かを明らかにするコンサルティング能力も必要です。
フリーランスと企業で働くフロントエンドエンジニアの違い
フリーランスのフロントエンドエンジニアは、基本的に働く場所や時間にとらわれません。オフィスに出社するスタイルもありますが、自宅や出先で稼働して、オンラインでコミュニケーションを取ることもあります。また、平日の日中だけでなく早朝や深夜、土日に稼働することも可能です。
自分の裁量で案件を受けられるため、興味のある分野や自分にあったレベルの仕事だけを続けられます。案件を多く受ければ受けるほど報酬もたくさん得られるため、収入が青天井である点も特徴です。
CHECK
・フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリにおいてユーザーが目にする画面の開発を担当する
・フロントエンドエンジニアはコーダーやプログラマと違い、システムの全体を設計して構築していく
・フロントエンドエンジニアは、プログラミングスキルだけではなく、プレゼンテーション能力やコンサルティング能力も求められる
フリーランスのフロントエンドエンジニアのチャネル別案件の事例と単価感
フリーランスのフロントエンドエンジニアがどのような案件を担当しているか、どの程度の単価の案件が多いかを解説します。
フロントエンドエンジニア案件をクラウドソーシングで獲得する場合
フロントエンドエンジニアの案件をクラウドソーシングで探すと、1案件あたり10〜40万円の案件が見つかります。開発するものや使用する言語は、案件によって異なります。
フロントエンドエンジニア案件をエージェント経由で獲得する場合
フロントエンドエンジニアの案件をエージェント経由で探すと、週5日勤務で30〜70万円の案件が見つかります。開発するものや使用する言語は、案件によって異なります。
フリーランスのフロントエンドエンジニアになる道のり
フリーランスのフロントエンドエンジニアになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。
フロントエンドエンジニアになるのには特別な資格は必要はない
フロントエンドエンジニアは資格職ではないため、特別な資格は必要ありません。転職やキャリアアップのために何か取りたいという方には、CIW JavaScript SpecialistやPHP技術者認定試験、Linux技術者認定資格(LinuC)などがおすすめです。
未経験・独学からでもフロントエンドエンジニアとしてスキルを習得することは可能
フロントエンドエンジニアは、未経験の方でも独学でスキルを習得できます。ネット上にはすでにフロントエンドエンジニアとして活躍している方の記事が多くあり、YouTubeでも動画を活用して学ぶことができます。また、書籍も多数販売されているので、自分で実力をつけることができるでしょう。
フリーランスとしてのフロントエンドエンジニアになるには企業での実務経験3年以上が望ましい
フロントエンドエンジニアはゼロから独学で目指せますが、フリーランスとして案件をどんどん獲得したいという方は、まず企業に就職する方法がおすすめです。3年以上務めることで、Webサイトやアプリ、システムなど一通りのプロジェクトに携われるでしょう。
また、開発する上でどんな問題が発生するか、それらをどう解決するかなどを実践的に学ぶことが可能です。先輩エンジニアに相談もできるため、いきなりフリーランスとして独立するよりも素早くスキルアップでき、独立後の成功につながります。
キャリアパスが豊富なフロントエンドエンジニアは企業での下積み経験に無駄はない
フロントエンドエンジニアは、キャリアパスのバリエーションが豊富です。というのも、ネットワークやサーバーサイドを担当するエンジニアなど様々な分野のエンジニアと働く機会があり、他の職種についてイメージがしやすいためです。
また、プログラミング言語を学んだり、データベースについて学んだりと、幅広い知識が身につきます。幅を広げるだけでなく、一つの分野に特化して専門性を高める方も多いです。こうして得たノウハウを活かして、様々なキャリアパスを実現できるでしょう。
CHECK
・フロントエンドエンジニアになるため必須の資格はない
・独学でゼロからフロントエンドエンジニアとして独立できるが、まず企業で3年ほど経験を積む方が望ましい
・フロントエンドエンジニアは多様な知見が身につきキャリアパスが豊富
フリーランスのフロントエンドエンジニアから単価アップや年収を上げる方法
フリーランスフロントエンドエンジニアとしてどうすれば単価が上がるのか、具体的な方法を解説します。
プロジェクトにおいて企画や上流工程に携わった経験を持つ
単価を上げるために最も有力な方法は、企画など上流工程に関わることです。クライアントにヒアリングしどのようなニーズがあるのかを整理したり、プロジェクト全体を見てチームをまとめたりします。
こうした経験があると上流工程の業務が必要とされる案件を獲得しやすいです。単にコーディングをする案件よりも報酬が高いため、年収アップにつながります。
フロントエンド実装だけではなくバックエンドの専門スキルを身につける
フロントエンドエンジニアとして一通りの業務がこなせるようになったら、ぜひバックエンドの開発も学んでください。バックエンドとは、ユーザーからは見えない裏側部分の開発です。具体的には、PythonやRuby、JavaScriptなどを使い、データの保存や出力などを行います。フロントとバックのどちらも扱えるエンジニアになることで、請け負える案件の幅が広がり、自分の市場価値を高めて年収アップを実現できます。
プログラミング言語・UI/UXデザインといった実践スキルを身につける
エンジニアだけでなく、コーダーやデザイナーとして仕事をするのも一手です。職種を増やすことで案件の幅が広がり、より高収入を目指しやすくなります。また、コーディングやデザインの分野も理解できるようになることで、全体を考慮したフロントエンド開発ができるようになります。そういった人材は少ないため、希少価値が高くより高い報酬で案件を請け負えるようになるでしょう。
CHECK
・収入を上げるには、上流工程に関わった実績を作る
・バックエンドの開発もできるようになると、単価アップにつながる
・コーディングやデザインの知識も身に着けることで、高単価な案件を受けやすくなる
フロントエンドエンジニアだからこそ、特に心がけたい仕事の進め方のポイント
これからフリーランスのフロントエンドエンジニアを目指すにあたって、大切な仕事のポイントを解説します。
バージョンの移り変わりが早い言語であるフロントエンドだからこそ最新技術をキャッチアップする
フロントエンドではHTMLやCSS、JavaScriptのほか、PHPやTypeScriptを使うこともあります。これらは頻繁にバージョンが変わるため、常に最新の情報にキャッチアップすることが大切です。新しい情報を知らなければ、開発が上手くいかないだけでなく、クライアントからの信頼も失ってしまいます。
実装時間を短くする効率化のための方法を最新のツールなどを駆使し模索する
フリーランスは、会社員と違い働けば働くほど収入が上がります。つまり、効率化を進めることで高い年収を目指せます。テストの自動化やビルドツールの利用、テンプレートエンジンの活用など、常に「どうすれば効率化できるか」を模索してください。最近ではSNSやYouTubeなどで「開発を爆速にする方法」などを投稿している方も多いので、幅広く情報収集しましょう。
実装以外のスキルの学習時間を常に確保できるようにスケジュールやモチベーションを管理する
フリーランスとして収入を得続けるには、スキルアップし続けることが大切です。仕事に追われて一日が終わってしまうと、現状より上のレベルにはなれません。
だからこそ、勉強時間を確保することを意識してください。日ごと、週ごと、月ごとのスケジュールを引き、いつどのような勉強をするかあらかじめ設定しておきましょう。また、モチベーションが下がらないように「この案件が終わったら○○をする」「ストレスがたまったら○○で解消する」など、自分のやる気を保つための方法をいくつか持っておいてください。
フロントエンドエンジニアの案件市場と生成AIによる業界の変化
フロントエンドエンジニアの案件はどのような市場か、生成AIによって変化があるのかについて解説します。
フロントエンドエンジニアという案件市場の将来性。AIの発展で実装だけの需要は減る可能性
フロントエンドエンジニアの仕事の中でも、実装に関してはAIに奪われてしまう可能性があります。すでに、設計通りに作成するだけであればAIが一瞬で生成できる段階に来ています。そのため、「実装しかできないエンジニア」では今後仕事を得ることが難しいでしょう。
仕事の紹介やまないフロントエンドエンジニアになるには。スキルと経験からキャリアパスを広げ案件の幅を増やす
AIに負けず今後も仕事を獲得していくためには、キャリアパスを広げることが大切です。「キャリアパスが豊富なフロントエンドエンジニアは企業での下積み経験に無駄はない」で説明した通り、フロントエンドエンジニアは様々な分野のエンジニアについてイメージがわきやすく、幅広い知識を身に着けたり、一つの分野に特化して専門性を高めたりといったことができます。こういった工夫をすることで自分の可能性を広げて、「実装のみ」以外の案件をどんどん獲得しましょう。
CHECK
・現在、設計通りに実装するだけであればAIに一任できる段階にきている
・フロントエンドエンジニアとして今後も活躍するには、キャリアパスを広げることが大切
・近しい職種について学んだり、何かに特化して専門性を持ったりすることで、案件の幅が広がる
フロントエンドエンジニアはシステムの全体を設計し、構築します。コードを実装するコーダーやプログラマとは業務内容が異なります。フリーランスのフロントエンドエンジニアは、基本的に働く場所や時間にとらわれません。資格職ではありませんが、CIW JavaScript SpecialistやLinux技術者認定資格(LinuC)などが役立つでしょう。フロントエンドエンジニアはキャリアパスが豊富で、上流工程に関わったり専門スキルを身に着けたりすることで長期的に稼ぐことができます。また、効率化の方法を模索したり最新のツールを活用したりといった点も、収入アップの秘訣です。