フリーランスのアニメーターの仕事内容や独立に必要なステップ。案件獲得・単価を上げる方法と将来性を解説
フリ転編集部 長井
未経験で独立したWebライター。クラウドソーシング案件から、キャリアを積むにつれエージェント案件など獲得し、3年で売上500万円を達成。SEO記事やインタビュー記事、HPやLPなどのライティングなどを主に執筆中。
フリーランスのアニメーターに憧れているものの、「どんな仕事なのか?」「どうやって独立できるのか?」と悩みを抱えている方はたくさんいます。そこで今回は、具体的な仕事内容や案件獲得方法、将来性について解説します。
アニメーターは、映像作品においてキャラクターや背景などを動かす仕事です。たくさんのフリーランスが活躍しており、動画配信の盛り上がりを背景に市場が伸びています。過去の実績が重視される特徴があるため、これからフリーランスのアニメーターを目指す方はいきなり独立するのではなく、まず制作会社で経験を積むことをおすすめします。若手を中心に今後もたくさんの募集がかけられると予測されているので、興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。
目次
フリーランスのアニメーターの仕事
フリーランスのアニメーターについて、具体的な仕事内容や案件獲得方法について解説します。
アニメーターはフリーランスが多い
アニメーターは、会社員の方よりもフリーランスとして活動している方の方が多いと言われています。そのため、他の職種に比べて独立のハードルは低く、クライアント側もフリーランスのアニメーターに仕事を発注することに慣れています。
フリーランスのアニメーターの主な案件トレンドや業務内容
アニメーター業界は、ここ数年で市場が伸びているというトレンドがあります。背景には動画配信サービスの流行があり、今後も増加傾向にあると予測されています。また、若手アニメーター不足が業界の問題となっているため、これからアニメーターを目指す若い方は年齢が強みになることもあるでしょう。
アニメーターの業務内容は、シーンごとにキャラクターや物を動かし、物語を作ることです。最初にキャラクターと背景を設計し、動きをつけてアニメーションを作成したら、シークエンスを調整。声や効果音などのタイミングを調整し、編集を加えたらアニメーションが完成します。
フリーランスと会社員のアニメーターの違い
フリーランスのアニメーターは、会社員と違いプロジェクトをかけもちできます。これにより収入を上げることができ、よりスピーディなスキルアップも目指せるでしょう。また、いつ働くか、どこで働くかを自分で調整できるため、場所や時間にとらわれず仕事ができます。
フリーランスアニメーターのメリットはスキルと報酬の連動
フリーランスのアニメーターは、実力が上がれば上がるほど単価が上がります。最も重要視されるスキルは画力で、作品の雰囲気や作画監督の指示に添って制作することが大切です。また、イラストレーターと違い動きがある点が大きなポイントなので、設定資料などからキャラクターを立体的にしていき、滑らかに動かせるスキルを身につけると単価も上がります。
CHECK
アニメーターはフリーランスとして活躍している人が多い
動画配信サービスの流行により、市場は伸びている
フリーランスのアニメーターは画力を上げたり滑らかな動きを表現できるようになったりすると、単価が上がる
フリーランスのアニメーターのチャネル別案件の事例と単価感
フリーランスのアニメーターになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。
アニメーター案件をクラウドソーシングで獲得する場合
クラウドソーシングでは、YouTube用の動画を制作する案件が多く、単価は1本35~40Pで1万円程度です。また、Vtuberの制作の案件もあり、こちらは5万円前後の募集が多数見られました。他にも、短尺アニメーションの制作などもあります。長期前提のものもありますが、ほとんどの場合まずは単発での依頼が前提となっています。
アニメーター案件をエージェント経由で獲得する場合
エージェント経由での案件では、これまでの実績やスキルによって単価が変わります。仕事の範囲や求められるスキルは様々ですが、例えばイラストの制作からアニメーションの制作まで一気通貫で担当する案件では、週3日稼働で月20~40万円程度が目安となります。一つのプロジェクトが終わるまで、長期的な参画を前提としているものが多いです。
CHECK
クラウドソーシングでは、YouTube動画案件が多く、1本1万円程度が目安となる
エージェント経由では様々な仕事があり、週3日稼働で月20~40万円程度の案件がある
クラウドソーシングでは単発の仕事が、エージェント経由では長期的な仕事が多い
フリーランスのアニメーターになるまで
フリーランスのアニメーターになるためにはどうすればよいのか、具体的な方法を解説します。
フリーランスのアニメーターになるにはまず制作会社で経験を積む
ゼロからフリーランスのアニメーターを目指している方は、まずアニメ制作会社に入りましょう。スキルも実績もないまま独立しても、案件を獲得できず売上が立ちません。初めは動画担当として仕事をし、原画担当や色彩担当、作画監督などスキルアップしていくことで、一人でも仕事を得続けられる能力を磨くことができます。
フリーランスアニメーターの単価アップはゲーム業界デザイナーへの転換
フリーランスのアニメーターがキャリアアップする道は、いくつかあります。例えば、ゲームデザイナーに転職するのも一手です。ゲーム業界はアニメ業界同様に伸びている市場なので、これからも人材が必要とされます。また、キャラクターや背景のアニメーション制作はゲームのクオリティを大きく左右することもあり、より高い報酬で仕事ができる可能性があるでしょう。
CHECK
制作会社で経験を積んでから、フリーランスのアニメーターとして独立するのがおすすめ
フリーランスのアニメーターのキャリアアップの道は複数ある
フリーランスのアニメーターは、ゲーム業界のデザイナーに転換すると単価が上がる
アニメーターだからこそ、心がけたい仕事の進め方のポイント
これからフリーランスのアニメーターを目指すにあたり、大切な仕事のポイントを解説します。
細部へのこだわりと同時に納期厳守のバランスを保つ
アニメーターは、クリエイターとして細かいところまでこだわりを持つことが必要です。線の流れが少し変わるだけで、全体のイメージが大きく変わることもあります。一方で、仕事として制作するため、納期は厳守しなくてはなりません。スケジュールを守りつつ作品にこだわるという、両面のバランスを保つことが求められます。
歩合制が多いアニメーション業界だからこそ作業効率を上げる
アニメーション業界は歩合制が多いため、作業効率を上げることが重要です。一つの作業に対してかかる時間が短くなると、より多くの仕事をこなすことができ単価アップにつながります。経験を積んで作業スピードを上げるだけでなく、アニメーション制作に活用できるITツールの情報を常に集めるなど、様々な方向性で効率アップを図りましょう。
CHECK
アニメーターはクリエイターとしてこだわりを持って仕事をしなくてはならない
・こだわりを持つことと、納期を厳守することのバランスを保つことが重要
・作業効率を上げることで、収入アップにつながる
アニメーターの案件市場と生成AIによる業界の変化
編集者の案件はどのような市場か、生成AIによって変化があるのかについて解説します。
アニメーターという案件市場の将来性。アニメ制作市場は動画配信で右肩上がり
現在、アニメーターの案件市場は非常に有望です。これは動画配信の盛り上がりが理由となっており、2021年にはアニメ配信市場が1500億円を突破しています。コロナ禍で落ち込んだ制作本数も、すでに順調に回復。国内市場はもちろん、海外からの制作依頼も増えています。
また、動画配信以外でも『THE IRST SLAMDUNK』や『名探偵コナン 黒鉄の魚影』『シン・エヴァンゲリオン劇場版』など、興行収入が100億円を超える映画アニメ作品も多数でました。
仕事の紹介やまないアニメーターになるには「AI」を駆使したプロデューサー化
AI技術はアニメーション業界でも広がっており、以前なら数週間と数百万円以上のコストがかかったであろう短尺動画が、数日と数千円で作れるようになりました。だからこそ、自分で手を動かすだけでなく、プロデューサーとしてのスキルが求められます。AIを駆使して、人間のアニメーターとも協業し、一つの作品を制作完了まで持って行ける人材がこれからのアニメーション業界で必要とされるでしょう。
これからフリーランスのアニメーターを目指す方は、アニメーターとしてのスキルアップだけでなく、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力を高め、ぜひプロデューサーとしての実力も身につけてください。
CHECK
動画配信の盛り上がりから、アニメーションの案件は増加している
・AI技術の発達により、アニメーション制作の時間・予算のコストが削減できるようになった
・AI時代に活躍するアニメーターになるためには、プロデューサーとしての能力が必要
映像作品のアニメーション制作を担当するアニメーターは、会社員よりもフリーランスの方がたくさん活躍しています。キャラクターの設計やシークエンスの調整など業務は多岐にわたり、クラウドソーシングやエージェント経由で案件に応募できます。AIの台頭でアニメーターの地位が危うくなると指摘する方もいますが、上手くAIを使えるプロデューサーになることで、長期的に活躍できるでしょう。